ナフサの供給量・在庫の推移(月次)

日本国内のナフサ(石油化学用ナフサ・その他用ナフサ)について、生産・受入・出荷・月末在庫の 月次推移を公的統計をもとにまとめた参考データです。単位は kl(キロリットル)。 最新は 2026-04 分のデータを掲載しています。

データの出どころ: 2021-01〜2024-12 は政府統計の総合窓口(e-Stat)の経済産業省生産動態統計、 2025年1月以降は経済産業省「石油統計速報・確報」で補完しています。 在庫は両者で定義が揃う「製油所製品在庫」を用い、接続部で段差が出ないことを確認しています。 受入・出荷および用途別(石油化学用/その他用)の内訳は、確報の整備状況により2024-12分までの掲載です。
最新月 2026-04
月末在庫(ナフサ計) 914,965 kl
生産(ナフサ計) 906,660 kl

月末在庫の推移

0 40万 80万 120万 160万 200万 2021-012021-072022-012022-072023-012023-072024-012024-072025-012025-072026-01 kl
ナフサ計(月末在庫)石油化学用ナフサその他用ナフサ

供給フロー(生産・受入・出荷)の推移

0 80万 160万 240万 320万 400万 2021-012021-072022-012022-072023-012023-072024-012024-072025-012025-072026-01 kl
ナフサ計 生産ナフサ計 出荷ナフサ計 受入

※ ナフサは国内生産に加え輸入(受入)が供給の大きな割合を占めるため、出荷量が生産量を上回る月があります。 受入・出荷の系列は 2024-12 分まで(後述)。

需要は満たされているか(供給・需要・在庫日数・価格)

「需要に対して供給が足りているか」を見るには、在庫の水準だけでなく、供給と需要のバランス在庫が需要の何日分あるか(在庫日数)、市場の逼迫を映す価格をあわせて見るのが有効です。

供給(生産+輸入)と需要(国内向販売+輸出)のバランス

0 80万 160万 240万 320万 400万 2025-012025-032025-052025-072025-092025-112026-012026-03 kl
供給(生産+輸入)需要(国内向販売+輸出)

2本の線がほぼ重なっていれば、供給と需要が釣り合っている状態です。差の分だけ在庫が増減します。 (2025年1月以降・経済産業省「石油統計速報・確報」の需給概要ベース)

在庫日数(在庫は需要の何日分か)

0 4 8 12 16 20 2021-012021-072022-012022-072023-012023-072024-012024-072025-012025-072026-01
在庫日数(需要の何日分)

月末在庫を月間の需要(払出)で割った日数。最新(2026-04)は約 14.1 日分。 ナフサは回転の速い原料で、この水準が大きく崩れていないかが供給の安定をみる目安になります。

ナフサ輸入価格の推移

0 4万 8万 12万 16万 20万 2019-012019-092020-052021-012021-092022-052023-012023-092024-052025-012025-09 円/kl
ナフサ輸入価格(円/kl)

供給が需要に対してタイトになると価格が上がりやすくなります。需給を映す市場シグナルとして併記します。 最新は 2026-04 分まで掲載しています。 最新月は速報値(確報前)のため、後日の確報で改定される場合があります。

輸入価格データの出所と接続について:ナフサ輸入価格(CIF・円/kl)は、2024年3月分までを政府統計の総合窓口(e-Stat)『石油輸入価格推移』、2024年4月分以降を財務省『貿易統計』の通関実績から取得して接続しています。いずれも財務省貿易統計に基づく公的データで、出典明記のうえ掲載しています。なお最新月は速報値(確報前)であり、後日の確報で改定される場合があります。

2026年春のナフサ価格上昇の背景(公的情報ベース)

2026年に入ってからの輸入価格の上昇局面では、中東情勢を踏まえた海外調達環境の変化に加え、 国内で「供給の偏りや流通の“目詰まり”」が生じていると経済産業省が認識を示しています。 経済産業省は燃料油・石油製品の 供給に関する情報提供の受付窓口 を設けたほか、 業界代表者との会談 で、系列や取引実績にとらわれない柔軟な供給対応や優先度の高い用途への供給維持を要請。 数量面では国産精製の継続と中東以外からの輸入拡大により「年を越えて継続できる見込み」と説明しています (資源エネルギー庁:中東情勢を踏まえた石油及び関連製品等に関する対応)。

一部には特定の事業者による買い占め・価格つり上げを指摘する見方も報じられましたが、 政府として特定の事業者の関与を公式に認定・公表したものではありません。 SNS等で出回る「買い占め業者」の社名特定は裏付けのない憶測を含むため、本ページでは扱いません。 公的に確認できる事実関係は上記の出典でご確認ください。

関連する動きとして、石油元売各社で構成される業界団体・石油連盟(PAJ)は 2026年3月24日、石油製品の在庫量データ(週次)の開示を一時見合わせると公表しました。 同連盟は理由として、中東情勢を背景とした国内の供給構造の変化により、従来の手法では精度の維持が難しくなった点を挙げています。 これは上記の国内流通をめぐる議論とは別個の対応であり、両者の因果関係を示すものではありません。 なお本ページのナフサの生産・在庫は政府統計(経済産業省)に基づくため、この民間統計の見合わせによる影響はありません。

輸入はどこから来ているか(相手国の分散度)

供給の安定は「輸入が続くか」に大きく左右されます。輸入先が特定地域に偏っているほど、 その地域の情勢に影響されやすくなります(2026-03 分・確報)。

アラブ首長国連邦 26.5%
カタール 19.2%
クウェート 15.7%
大韓民国 13.3%
ペルー 10.2%
インド 4.7%
アメリカ合衆国 4.4%
バーレーン 3.4%

上位3か国で約 61%、中東諸国で約 65% を占めます。 輸入先は中東に偏っており、調達先の集中はこの品目の構造的な特徴です。

直近12か月の数値(ナフサ計)

生産月末在庫受入出荷
2026-04 906,660 914,965
2026-03 998,953 935,495
2026-02 1,233,122 1,128,293
2026-01 1,344,489 1,018,363
2025-12 1,291,261 1,189,209
2025-11 1,164,848 1,137,397
2025-10 1,157,343 1,161,058
2025-09 1,078,030 1,121,365
2025-08 1,112,791 1,120,476
2025-07 1,019,960 1,103,920
2025-06 1,010,931 1,132,278
2025-05 1,008,575 1,156,329

単位: kl(キロリットル)

ナフサとは・統計の見方

ナフサは原油を蒸留して得られる軽質な石油製品で、ガソリンの基材になるほか、エチレンなど石油化学製品の 基礎原料となります。本ページの区分は次の2つです。

各指標の意味は、生産=製油所での製造量、受入=輸入や他事業所からの受入、 出荷=販売・転送等の払出、月末在庫=月末時点の在庫量です。

在庫と供給は十分か(データからの考察)

「ナフサの在庫や供給は足りているのか」という観点で、掲載データから読み取れる範囲を整理します。 以下はあくまで公表統計の数値にもとづく一般的な状況整理であり、将来の需給や価格を予測・保証するものではありません。

今、需要に供給は足りているか

上の3つの指標を合わせて見ると、現時点では「需要に対して供給が足りている」と読み取れます

「今後も満たせるか」は、このデータだけでは判断できない

一方で、「将来にわたって需要を満たせるか」は、過去〜現在の在庫・供給データだけでは判断できません。 これは見通し(予測)の領域で、次のような追加の情報が必要です。本ページでは順次拡充していきます。

まとめると、「現時点で需要に供給は足りており、統計上の逼迫の兆候は見られない」ところまでは言えますが、 「今後も継続して満たせるか」は、供給能力・需要トレンド・輸入環境などをあわせて見て初めて評価できる、 というのが本ページの立場です。将来の需給・価格を予測・保証するものではありません。

ご利用にあたって(免責事項)

出典:政府統計の総合窓口(e-Stat) 経済産業省生産動態統計調査・石油輸入価格 / 経済産業省 石油統計速報・確報 / 財務省 貿易統計 を加工して作成(e-Stat、 経済産業省 石油統計)。正確な値は各出典元の公表データをご確認ください。

ナフサ・エネルギーをもっと知るための書籍

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